伴走前の課題
- 価格競争に巻き込まれ、広告出稿ばかりに費用を注ぎ込んでいた
- 売上は伸びても、本来目指す方向が見えず不安定
伴走サポートでやったこと
- カスタマー体験価値を高めるためのブランドコンセプト再設定
- ブランドコンセプトを反映したサイトリニューアル
- 予約管理システムの導入で業務負担を軽減
伴走後の成果
- 顧客リピート率のアップ、価格競争から脱却
- 従業員の負担が減り、サービスの質が向上
- 長期的なファンづくりが進み、コロナ禍でも安定した事業継続
コメント
「自分のショップが本当に目指したい姿やコンセプトを共有することで、価格競争から抜け出せました。対話を通して『これが自分たちの魅力だ!』と気づけたのが大きかったです。」

インタビュー全文
1言ったら10わかる上級ダイバー。最初は、友だちにわからないことを聞く感覚だった
――本日はよろしくお願いします。
しんごさん: よろしくお願いします!
――『OCEAN TRIBE』と『Green Grass』のホームページ、拝見しました!可愛らしいデザインで、とても素敵です。店舗の雰囲気もダイビングショップというか、カフェみたいですね。
しんごさん: ありがとうございます(照)。ダイビングだけじゃなくて、「沖縄で過ごす時間をいい思い出にしてほしい」というコンセプトでつくっています。
――なるほど。だからカフェのようなつくりなんですね。『OCEAN TRIBE』のホームページのトップ画が、写真ではなくイラストなのが珍しいなと思いました。
しんごさん: はい。沖縄出身で水中の絵を描く方にお願いしたんです。昔から、その方のポストカードが好きで。ほかの店と横並びにならないように、ブルーではなく、グリーンを基調にしています。
――だから「THE・ダイビングショップ」にならないんですね。大角さんから、しんごさんはデザインにはこだわりがあると伺いました。
しんごさん: (照)
――大角さんは、はじめお客さんとしてお店に来られたんですよね?
しんごさん: そうですね、いまから17年前、2005年くらいのときだったかな。
――長いつきあいですね。田口ランディさんのエッセイ『ひかりのあめふるしま屋久島』をキッカケに屋久島へ行って、そこからダイビングにハマったと聞きました。
しんごさん: たしかにそういう話したな。ライセンスがとりたくなって…とうちの店にきましたね。
――当時の大角さんの印象を覚えていますか??
しんごさん: 僕たちインストラクターは、お客さまを見ながら「一度にどのくらい説明するか」というのを考えて調整するんです。海という非日常的な場所では緊張する人が多いし、ダイビングはいのちに関わることだから、そのあたりは慎重に見極めるんです。
――そうなんですね。インストラクターさんの裏側を初めて知りました。
しんごさん: そういう意味でいうと、大角さんは伝えた情報を咀嚼する能力が高くて、このひとは大丈夫だなという感じでした。1言って10わかる、みたいな感じです。理解力がずば抜けていましたね。
――その能力、うらやましい…!そういう姿を見て、伴走をお願いしようと思われたんですか?
しんごさん: いや、最初はクライアントとして本格的に依頼するという感じじゃなかったんです。大角さんが伊豆をメインにダイビングするようになって仲が深まっていくうちに、Webマーケティングの仕事をしていると知って。わからないことをスポットで聞くようになりました。
~当時の2人の会話~
しんご:「おおすみさん、ホームページのSEO対策ってどうすればいいんですか!?」(泣) おおすみ:「これはですね‥」
またある日は…
しんご:「おおすみさん困りました…。Googleのアナリティクスの埋め込みがわかりません…!!」 おおすみ:「時間があるときにやっておきますよ」 しんご:「忙しいところスミマセンー!!」
しんごさん: こんな感じで、最初は友だち感覚で聞いていたんです。でも基本はすぐに教えてくれて、わからないことがあってもすぐに調べて連絡くれて…。「めっちゃいい人だな…」と思っていました。
ライバルが多い沖縄で出店して苦戦...!そこで“友だち”から”伴走者”に
――そこからなにかキッカケがあって、伴走を依頼することになったのでしょう?
しんごさん: 自由が丘のショップがオープンして20年くらいたったとき、沖縄の恩納村に2店舗目のダイビングショップ『Green Grass』を開業したんです。
ただそのときに作ったホームページのデザインがしっくりこなくて…。そこで大角さんに連絡しました。実はそのとき大角さんは怪我でダイビングをお休みされていたので久しぶりの連絡だったのですが、すぐにいいデザイナーさんを紹介してくれました。
あと『Green Grass』はブランドの再構築からいっしょに考えてもらっています。
――なるほど。ブランドの再構築…となると、なにか考えるキッカケというか、課題があったのですか?
しんごさん: 実は沖縄に最初来た時に、予想以上に苦戦したんです。まずライバルが多い。沖縄だけで800くらいのダイビングショップがあると言われています。だから必然的に単価が安くなるんです。
開業資金で借入もあるから、「稼がなきゃ」「人数をこなさなきゃ」と必死になって、Google広告が1番上に出てくることに必死になりました。
~当時を思い出したのか、少し遠い目になるしんごさん~
――なるほど。わたしも学生時代に体験ダイビングをしたことがあるのですが、たしかにググって安いところを探しました…。
しんごさん: そうなんです。体験ダイビングは母数が大きいから売上も作りやすい。だから体験ダイビングを集めるために必死になりました。でもようやく返済も終わって事業が軌道に乗り出したときに、コロナが直撃して…。
でもそこで時間ができて、ふと立ち止まったんです。「なんかこのやり方違うなぁ…」と。そのあとに大角さんに伴走をお願いすることになりました。
――なるほど…。そこで初めて、大角さんが“伴走者”になったんですね。
しんごさん: そうですね。お客さんとして接してきたときから、大角さんの人柄もわかっていたので。
――ちなみに「なんか違うなあ」という違和感から、しんごさんが本当に目指すところはどういうものだったのでしょうか?
しんごさん: そうですね、かっこよく言うと、お客さまにとってウチを「サードポイント オブ ライフ」にしたいなと思っています(照)。
――スタバの「サードプレイス」のような概念ですか?
しんごさん: はい。職場、家庭、そして3番目の場所として『Green Grass』みたいな。
そもそも人にとって自然を求めるって、とてもナチュラルなことなんです。釣りやサーフィンでもそうですが、自然のなかでのアウトドアを人生のなかで3番目に大切なもの、と考えられている方は非常に多いです。
自然を求める、いい景色を求める、夜空を見る…。そういう欲求の延長線上に、僕らのダイビングがあるといいなと思っています。
それにダイビングには新しい発見があるし、仲間にも出会える。仲間とダイビングして新しい発見があって、お酒を飲みながら美味しいものを食べて…。ひと息つける場所にしたいなと思っています。
――うぅ、すごくダイビングがしたくなってきました…。
しんごさん: (にやり)こういうブランドの再構築を、大角さんと一緒にやったんです。
――大角さんの伴走支援を受けてどんな変化がありましたか?
しんごさん: 結果的に「よくあるダイビングショップ」との差別化が図ることができて、ダイビングを継続して楽しんでくれるお客さんが増えました。
うちのブランディングを明確に言語化してもらってビジュアルに落とし込む…という難しい部分を、マーケティング戦略を含めてデザインしてもらった結果だと思っています。
あとすごく良かったなと思ったのが、予約や顧客の管理といった社内的な作業もより効率的になるようなシステム設計をしてもらったことで、従業員の負担が軽減されたことですね。
――なるほど。大角さんの伴走支援を受けて、お客さまだけではなくて、従業員の方たちにも嬉しい効果があったんですね。
世間のイメージとは違う!?丸っこい系コンサルタント!?
――ここからはちょっと企画モノでして…。大角さんを○○で表すとシリーズ!です!
しんごさん: え…!?
――小難しい言葉を使うよりも、「大角さん」というひとを、なにかで例えたほうがイメージしやすいかなと!無茶ぶりですみません…!
しんごさん: あ、なるほど(苦笑)
――全部で3問用意してきました!ではまず第1問!大角さんを他の職業で例えると…?航海士、参謀、気象予報士、海賊…などかなと思いましたが、いかがでしょう?
しんごさん: そうですね・・・(5秒考える)、気象予報士かな!?
――なるほど、なんか意外です!参謀が1番近いのかなと思っていました。
しんごさん: 大角さんってね、断言したり押し付けたりしないんですよ。参謀は断言するでしょ。大角さんは膨大なデータから、「不確実性のある世の中で、世界はいまこんなふうになっているから、このへんじゃない?」という感じなんです。最後はお客さんが決めるよう、考える余白を与える。
――なるほど!降水確率は40%だけど、傘を持って行くかいかないかはあなた次第です、みたいな?
しんごさん: そう!データから予測して、あとの行動は視聴者が決める、という感じが気象予報士っぽいなぁと。
――すごい…!的確なたとえです! では第2問!大角さんを調理器具で表すなら?包丁、軽量カップ、まな板、菜箸、おたま、フライパン、お鍋などなど。
しんごさん: おたま!(即答)
――・・・・・・!? お、おたま、ですか??
しんごさん: そう、おたまです(自信満々)。大角さんって、ひとをみながら適量をよそってくれるんです。情報がいっぱいあっても、こちらの理解度をみながら、ハイっていい感じの量を渡してくれるなと。
――なるほど!すごく腑に落ちました。
しんごさん: あと「おたま」っていう響きも、大角さんぽいなって。計量カップとも迷ったんだけど、そこまできっちりしていない、柔和なイメージです。頭は切れるけど鋭角じゃない。
――なるほど~!わかりやすい! では第3問!大角さんを調味料であらわすと…?? 塩、コショウ、醤油、ケチャップ、ウスターソース、中濃ソース…などなど。
しんごさん: 味噌!(こちらも即答)。素材の旨みを引き出しながら、自ら塩味もあるでしょ。何をいれてもおいしくしてくれる感じがあります。
――うまい!(笑) 素材(クライアント)の良さを活かしながら、サポートしてくれるってことですね!
(しんごさんのたとえが上手すぎるためもう1問追加)
――あと最後にすみません、もう1つ。そんな大角さんをひと言もしくは漢字であらわすなら?
しんごさん: そうですね…さっきも少し出てきましたが、“柔”ですかね。
大角さんってこちらが言う親父ギャグにもいちいち反応してくれるんですよ(照)。
「うわ~懐かしい!そのギャグ!!」とか言って反応してくれて。いつもユーモアを忘れずに仕事をしているんです。一緒に仕事をしていてもギスギスしない、柔らかい感じ。くだらない話とかこちらの暴言にも返しが抜群なんです!!
○○な人にはオススメしない理由とこれからの展望
――最後に、そんな大角さんの伴走支援を受けて、『Green Grass』はどこに向かっていきますか?
しんごさん: そうですね。これからは、もっとウチの“大ファン”を増やしたい、と思っています。ダイビングショップってけっこう大変で、コロナみたいな災害に弱いし、不況がきたらレジャー費は削られてお客さんが減る。天候にも左右される。
――たしかに外部環境に影響されやすいですよね。
しんごさん: そう。でも逆に勝てるところ…強みもあります。ダイビングのインストラクターはAIとか機械では代替できない技術がありますし、あとはなにより皆さんの「人生の幸せ」に貢献できることですね。
――と、言いますと…?
しんごさん: 人生って「小さくてもたしかな幸せ」って絶対必要じゃないですか。むしろそれを噛み締められないことには、なにも手に入れられない。
――なるほど…。深い…。
しんごさん: 僕らはその幸せに寄与できる…というか、自然がそれを与えてくれるんです。その豊かさを。
でもそれを見失ってしまいそうな、たとえばコロナみたいな不利な状況でも、助けてくれたのがウチの“大ファン”でした。お客さまというか、限りなく友だちに近い関係の方々が。そういう関係性の深いお客さまを1人でも増やしていきたいですね。
そのために僕らになにが求められているか、いまいちど大角さんと再整理しています。大角さんには、こうやって自分たちが気づいていないブランド価値や社会的意義を見出してもらっていて、とても助かってるんです。
――なるほど。すごく本質的なところのお話ですよね。
しんごさん: そう。だから「すぐに答えがほしい!売上アップ!」という人には向かないですね。
――と、いいますと…?
しんごさん: 大角さんは丁寧にヒアリングしながら、たくさんの情報のなかから『Green Grass』に必要なものを紡ぎだしてくれる。だから「すぐに答えがほしい!」というのとは違うかなと。
逆に、本質的な部分を相談したいなら最高にイイです。
大角さんに伴走をお願いして、会社の価値、また社会的にどう貢献できるのかを改めて言語化して認識できたのが、すごく大きいなって。
――(べた褒めだ…!)じゃあ、依頼してよかったですか?
しんごさん: もちろんです!(即答)
~インタビューを終えて~
しんごさんが、大角さんを計量カップではなく“おたま”と例えたのがとても印象的でした。最適な量をすくってくれるけれど、計量カップほどきちきちはしない。
最後の微調整はお客様ができるようにする。そこに大角さんの伴走のスタンスを垣間見ました。